ブラウン・バニー


(HP)
眠気を誘う長回しと冗長なテンポだけど、虚ろな喪失感を演出するためにはこれで良かったんじゃないかな。流れてく風景けっこういいです。
特に前半はかったるくて眠くなりながらも、ここを切り抜けると徐々に不穏な空気が出てくる。ナンパしてはダメだポイ道中はけっこうスリリングで惹き付けられた。
やっぱり終盤のドンデン返しで一気に持っていかれた。ガマンして見たかいがあったわ。やっぱり「バッファロー’66」に通じるような聖母観で集約されてしまう。やっぱアンタそこに行くのね。フェラチオ描写も必然と言っていいでしょう。どこまでもペシ・ナル大行進なのが困りものだが、オチを知ってから見直すと、長いロードムービーな前半も含めて根源的な生命記憶を辿っていくような至福感があったりもする。ヴィンセント・ギャロ君、次は胎児の一生(?)を綴った映画なんかどうでしょうか。(☆4つ)