ダニー・ザ・ドッグ(ネタバレあり)


(HP)
いくら小柄で童顔とはいえ40歳を過ぎたジェット・リーにこの役はムリがある。新境地と言われても差し支えないソツのない演技だったが、ラストはやっぱりアクション頼みになってしまう。
出だしの状況からして展開が読めてしまうミエミエの設定だが、けっこうハードな人間ドラマ。と思わせつつ、そこはやはりベッソン印。娯楽映画の範囲内でおさめてくれました。
意外にスケールが広がらなくて結局はボブ・ホスキンスとの追っかけっこ。アクションなら最後に強敵との対決を見たかったし、ドラマに振るならモーガン・フリーマンにおいしいところをあげて、トラウマ克服してリンチェイがピアノを弾くラストとか、粋な計らいが欲しかったのよ。
それなのにモーガン・フリーマンもヒロインの娘も閉じ込めちゃって使わずじまい。ふつーヒロインが人質に取られるぐらいやるでしょ。フリーマンやっと来た出番でそんなショボイことさせるか。
母の○○シーンはショッキングで残酷だったけど、その他の身内は誰も死ぬこともなく、割りとヌルめな締め方だった。このアンバランスさはどうなの?
陰影の効いた画面がきれいで、マッシブ・アタックの音楽も良かったので「レオン」の領域まで引っ張って欲しかったけど。(☆3つ)