池田小事件、宅間守に死刑執行

(毎日新聞)
異例の早さで死刑が執行されてしまった。記事を見ても贖罪の声も聞かれぬまま、むしろ自殺幇助のような結果だ。
法務省の断固とした措置は「死刑=社会正義」のような政治的胡散臭さがあるし、事件の背景的な解明も進まぬままでの刑執行で、臭いものにフタをするような幕引き狙いの感もある。
凶悪犯は許しがたいし、自分が被害者の身になればどう考えるかもわからないが、今の時点では死刑には反対。短絡的に国家権力にネガティブな反応してしまう自分は、”死刑は国家による殺人”という考えに同意します。だいたい死刑制度に犯罪抑止の効果があるなどとは思えないし、冤罪の危険性もある。そもそも自殺も含めて人間の生き死にに手を加えることは自然の法則に大いに背いている気がする。
ブッシュのちょうちん持ち総理が死刑について「当然でしょう」と、三権分立を無視しておっしゃられたらしいが、極論すれば社会的逸脱者を生み出したのはこの捻じ曲がった社会であり、そんな危機感も世直しの手腕もなしに国の最高責任者として平然と他人事な発言する根性には頭が下がる。