メイキング・オブ・ドッグヴィル

dogville confessions


負のエネルギーが飽和状態。見てるこっちも凹まされる。

トリアーさんてばナイーヴなのよ。
始めのあたりで大女優<老練>バコールにダメ出ししてるあたりまではよかったが・・。役者と同じ土俵で議論しちゃいけませんね。ましてや「ワシ、どないしたらええんかのう・・」なんて弱音吐く姿を見せてはいかんでしょ。

監督と役者の軋轢をクローズアップするために省いたのだろうけど、プロデューサーのお姿はどこ?現場でクッションになる存在が見当たらない。トリアーさんは自分の本の解釈さえままならないのに、ステディカムしょって撮影までやってるし。仕事抱えすぎですよ。ある程度スケールが大きくなったら自分の手を離れるのは覚悟しないと。

しかもこの人、どうやらリハーサルが嫌いらしい。段取り踏まずに本番だがダメ出し連発で何テイクも撮る。これでは役者のストレスも溜まる一方。監督と脚本家としては俳優をただの駒としか見ていないが、いざ現場に入るとよけいな気を使ってしまう。
中途半端にマジメです。

というわけで、根本的にプロダクション体制にムリがある上に辺境の地でカンヅメにされた役者陣は不満タラタラ。「告白室」でのシーンでは声を揃えたように「は〜ッ」というため息が印象的。見てる自分もは〜ッ。地元でのプレス会見のキッドマンと監督の表情はもう救いがない。

次回作はジブリの鈴木プロデューサーに頼みましょうよ。「内容には口出ししないから」と言いつつ、とりあえずタイトルと主題歌は考えてくれるから。


(本編のレビュウは→id:chef7:20040111)