狼たちの午後

音楽なかった!これはスゴイ。最後、空港の飛行機のエンジン音の中で引いていくカメラ。なんとも言えません。

さすがに銀行篭城だけでおよそ2時間持たせるのはつらいものがあり、人質だけでなく見ているこっちも疲れてくるが、全体に漂う香りはまさしくニューシネマ。

パチーノはもちろんうまいのだが、まわりを固めるキャラの佇まいとそれを冷徹にとらえるカメラが作り出す空気感がたまりません。

人がどんどん集まってきてソニーを支援しているようでも、無責任な観衆と警察権力が取り囲む状況はますます人間疎外のスパイラル状態。

昔も何度か見ていたが、2004年に見ると映像のヴィンテージ感が増して味わいが一層濃くなった感じ。
(☆5つ)