17歳のカルテ

やっぱり「カッコーの巣の上で」に比べると甘さが目立つ。主題が違うと言ってしまえばそれまでだが、個人の尊重より機械的な管理を強いるはずの病院体制の描き方が緩すぎる。ウーピーとルイーズ・フレッチャーなんか天使と魔女くらい違う。こんないい人いるわけないって!

デイジー(B・マーフィー)を巡って、リサが攻撃性を剥き出しにしてスザンナと決裂するのも唐突。あとで簡単に元の鞘におさまるのも唐突。

デイジーが孤独の末に首を吊った事実の重さがなんだかオブラートに包まれてしまったかんじ。

世間から隔離してしまう精神病院はまさに修羅場なわけで、そこに爽やかな友情を持ち込むことはかなり場違いな感じがある。
(☆3つ)