MUSIC MEETS ART

(AUDI HP)
というイベントに行ってきた。箱根の彫刻の森で毎年やっている野外コンサートで、その昔、味の素がスポンサーだったころは3回くらい行ったことがあった。冠がアウディになってからは初めて。
彫刻の森の駐車場に着くと辺りはアウディの車だらけ。当たり前だがディーラーからお客さんに大量にチケがバラまかれているようだ。おかげで駐車場に入れず近くの学校の庭先まで移動させられる。こっちは同じドイツ車だがなんか肩身が狭い。
以前にクライアントでアウディA3のユーザーがいて、話のきっかけに自分のクルマと中身がほとんど一緒ですねと言ったらあからさまに否定された覚えがある。同じティプトロ使ってるのにアウディオーナーからは「大衆車と一緒にしないでくれ」と冷たい反応。以来アウディコンプレックスだ!
それはともかく、コンサートは涼しくなった夜の天候もあって楽しめた。ザ・サイレント・ジャズ・トリオと村上ユキのコラボ。ただ、ファン向けというよりあくまでイベントのための選曲・構成で、スタンダード主体の最大公約数的な内容。
ギターの天野さんはサイレントと言うにはちょっと弾き過ぎ。もっと音数減らしても言いと思う。早弾きのフレーズに斬新さが無い。野外にしては音響が良くて特にドラムの音色が輪郭がはっきりしていて良かっただけに、ギターの固めのネオアコの音の単調さが気になった。
村上ユキという人はピアノもうまいし独特の澄んだ歌声。英語の歌詞ばっかりだったので矢野顕子みたいに日本語も聞きたい。
観客はアウディユーザーらしいミドルアッパーな上品さというか、30代から40代中心で入退場も整然としていてコンサートも静かに聴いているのだが、1曲目のイントロや間奏の拍手のタイミングでもシーンとしたまま。コンサート慣れしていないのだろうか。
見渡すと同じような身なりの中年族ばっかりに見えてしまう。これがベンツやイタ車の冠だったら、立った襟にトンガリ靴のイタづくめ野郎とか、派手な光り物ジャラジャラのバブリー野郎とか、深夜のドンキみたいに変わった人種が見られておもしろかったかも。
アウディの中庸な立ち位置を象徴するような客層ではあった。でもそんなアウディユーザーに見下ろされてるカローラ的なワーゲンのしょぼい立ち位置って・・。