宇宙戦争(ネタバレあり)


(HP)
「HGウェルズっていうか、これならオレが先に撮ってるじゃん!」とM・ナイト・シャマランが言ったとか言わないとか。
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」、「ターミナル」でこじゃれた大人の映画も撮るようになったのねと思ってたら、また幼児帰り現象ですか?
最後のオチは本当に拍子抜け。何万年も前に準備しといてそれかい!矢追純一だって宇宙人が人間並の知能なら地球人は虫並だって言ってたじゃん。そんなこと前もって対策しとかんかい!
原作に忠実っちゅーても家族の結束に焦点あてておきながら、あまりに安易なハッピーエンド。そこらじゅうで死んでるのに3人プラス元・妻と全員無事。そりゃ「未知との遭遇」や「E.T.」とは180度違うダークなトーンではあるけど詰めがアマアマですよ。さすがに大統領が活躍しちゃうような能天気さは持ち合わせていなかったようで、「シンドラーのリスト」を思わせる無力化した群集の描写は、ユダヤ人の怨念みたいな感じもしたけど。
とにかく音がすごい。宇宙人側の圧倒的なパワーにびびりまくりました。これならアイマックス・シアターとかディズニー、USJで上映すればいいかも。座席が揺れたりするとベター。
以下ツッコミどころ。
トム・クルーズはキャッチボールがヘタ。スローイングが全然なってないです。ダメオヤジ役として最適。
★そのワゴン車だけなんで動くねん!
★オレが火星人なら超音波出しまくるダコタ・ファニングを真っ先になぶり殺しにする!!
ティム・ロビンス、それだけの役かい!
★クルマにはよってたかって略奪しようとする人間どもが、一旦捕らえられると吸い込まれるトム・クルーズをみんなで助け出す。どっちやねん!
★なんでテレビ朝日?大阪はどーやって勝ったのか?たぶん道頓堀の水を浴びせたに違いない。もちろんお好みソースも入ってます。二度づけ禁止です。
★モロモロまとめてなんでやねん!!

映画の内容はともかく、実際にロンドンで爆破テロが起きており、日常が一瞬にして破壊されることの恐ろしさを十分味わったのでした。いざとなると冷静な心を保って生き延びるのは至難の業。自分が生きているうちに大地震は起きるだろうし、もしかすれば戦争も・・。宇宙人の侵略は絵空事でも、非常時にはオロオロするしかない人間社会のモロさを痛感させられたのでした。
横浜のシネコンは時間もずらして3箇所くらいで上映してた。見終わった後、裏手の駐車場に戻ったとき重低音がもれてズンズンと音が鳴って条件反射的にびびった。あちらではちょうどトライポッドの攻撃の真っ最中ですかね。(☆3つ)