子猫をお願い

子猫をお願い


(HP)
学歴社会と女性差別が立ちはだかる韓国の厳しさにかなり凹みました。前半はまだ溌剌としていた彼女たちも徐々に閉塞感が深まって見ていてやるせなかった。

友達の仲を取り持とうとするユ・テヒは金に困らない自営業の娘で彼女自身が家を出ようとする心の渇きがいまいち伝わらなかったのは残念。最後も親の金を持ち出しちゃうし、中途半端な逃げで締めくくったような感がある。

あと、ユ・テヒとジヨンが食品工場の前で語らうシーンと、酔ったヘジュンにボーイフレンドが付き添うシーンの2度もタバコが効果的に二人を結びつける小道具として使われている。タバコ会社は大喜びかもしれないが、高校卒業して1年くらいの設定だしティーンエイジャーも見るだろうからやめて欲しい。ペ・ドゥナはここでも自然な演技で良かったんだけど、「ほえる犬は噛まない」のインタビュー映像ですでに歯茎が黒っぽかった。ヘビースモーカーならやめて欲しいな。

くすんで暗めの映像と、キーボード主体の音楽は良かった。特に音楽は町の情景と相まって「CODE46」みたいで、浮遊する孤独感みたいな切なさがあった。 (☆4つ)