アイ,ロボット

アイ,ロボット


(ネタバレあり)
月曜に試写会で観てきた。やっぱりウィル・スミスの映画だった。
巨匠の短編の原作、刑事が追っかける設定でどうしても「ブレードランナー」と比べてしまうのだが、こっちは普通の娯楽映画。主人公は人間臭いキャラだがメチャ強いし暗さがない。別れた妻がいることをほのめかしたり、ロボットを憎むようになった過去も語られるのだが、それがクライマックスに活かされていない。オープニングなんかスティービー・ワンダーの曲にのってシャワーシーンのサービスカットまであるし、母親(いわゆる黒人的ビッグママ)も近くに住んでいてほのぼのしたやりとりまである。デッカードのような孤独な哀切感は皆無。ヒロインとの道ならぬ恋にのめり込むこともなく、どこまでもクリーンなヒーロー。
ストーリーは最後でドンデン返しがあるけど、それじゃ当たり前だろ!ってかんじ。誰も死なずに丸く収まっちゃうし。あれ、2人死んでた。
あとね、音楽がダメ。普通のオーケストラが和音で盛り上げるだけ。泣かせのメロディが無い。てゆかそういう映画じゃないのね。
良かったのは、未来ではレアなコンバースのオールスター。それと「マイノリティ・リポート」のレクサスに対抗したハイテクなアウディ。でも最後はボッコボコ。これでタイアップOKなの?
やっぱSFは「ガタカ」みたいに泣かせて欲しい。マイケル・ウィンターボトムの「コード46」に期待します。(☆3つ)