EURO2004 スウェーデン対オランダ

負けたら終わりのトーナメントらしいシビアな試合が続くね。
スウェーデンはこの蒸し暑い中運動量がすごい。ポゼッションこそオランダが少し上回るも、足元でまわしてるだけなんで前線でフン詰まる。スウェーデンは狙いがはっきりしていて、イブラヒモビッチにボールが入ると周りの動き出しが速い。あっという間にシュートまで持っていく。
前半はロッベンやセードルフの惜しいシュートもあったが印象としてははっきりスウェーデンが押していた。そんな中で34分ころにFデブールがケガでボウマと交代。カード１枚使ってしまう。終了間際にスヴェンションが立て続けにフリーになってシュート。中盤からの飛び出しをつかみきれていない。３トップぎみ両ウィングはライン際に張り付いてほとんど守備しないし、その下のジオとライツィハーも高い位置取りなので中盤の守備が甘い。コクーが大忙しなかんじでとてもキケンな前半だった。
後半はその辺を考えたのか10分すぎにダビッツ下げてハイティンガ。信藤氏によると真ん中もできるので代わりにコクーを上げたらしい。
しかし17分にはまたスヴェンションにシュート打たれる。そして18分にスウェーデンはヨンソンからヴィルヘルムソン。運動量のヨンソンでオランダの左サイドを抑えていたが、攻撃に比重かけてくる。
20分にはスタムが一人で持ち上がってドリブルから左足シュート。びっくりした。できるじゃん。カッコよかったぞ。
29分にはリュングベリが決定的なシュート。こいつはドリブルうまい。ひとりでシュートまで行けちゃうよ。非常にキケン。
さらに35分にはスヴェンション下げてシェルストレームin。ますます攻撃的な布陣に。するとオランダは40分すぎにファン・デル・メイデ下げてマカーイ。黄色１枚もらって突破もイマイチだったけど、なぜか代わりはマカーイですよ。
とか思ってるとスウェーデンに速攻食らう。間一髪。
終了間際はオランダが連続でＣＫも、顔が馬っぽい人頭馬（2本足）がヘッド外す。マカーイもふかす。
延長へ。
延長でも互いにシュート打ち合うがネットは揺れず。途中で実況がオランダのシュート22本とか言う。あーあ、負けパターンだよ。
その後ラーションの決定的クロスバー、リュングベリ決定的ポスト叩き。フツウならもう３点くらい取られてるよ。結局ＰＫ戦へ。
ＰＫはマジメさや繊細さが透けて見える人はダメだね。イブラヒモビッチは体に似合わず繊細そうだし、コクーも真面目一本やり。それに比べてラーションのクールさはさすが。馬はなんも考えてなさそうだし。ハイティンガの負けん気の強さも頼もしかった。
そして後半にマカーイを残しておいたのが効いた。冷徹ターミネーターなシュートぶりでした。メルベリはヒゲ面の奥にやさしい目。かわいそうだった。最後はロッベンの左足。やっぱＰＫ決着は残酷です。
負けでもおかしくない試合だったが、またもう１試合見られるのはうれしい。ラッキーとはいえ無失点試合をできたのも喜ばしいが、サイドからの１対１しか突破口がないワンパターンさはかなり研究されてスペースを埋められてしまっている。しかもロッベンしか機能しなかったし。ポルトガルの方が守備がユルめなのでやりやすそうだが、課題は全然解決されそうもない。