文藝春秋見っけ

きのう、神保町の三省堂にどっさり置いてあった。
増刷できたんかな。すぐ手にとってレジに行ったが、僕の前に並んでる人も文春買っていた。

やっぱ売れまくってるのね。なにしろ本なんてめったに読まない自分まで乗せられてるんだから。

とりあえず「蛇にピアス」読んだ。
なるほどエキセントリック。ふつうなオジサンの自分にはまるで接点のない世界(オヤジなのに左耳には穴あいてるが)だが、社会からはみ出ている疎外感みたいなものはビンビン伝わる。

斜に構えているようで若者らしい純な部分も感じられて感触は悪くない。ラストの収め方はよくわからんかった。

生きがいのない日常は今の若者に共通しているのでは?
石原都知事も選考委員だったらしいが、日本の現状を憂いている國砕主義者としての意見がききたい。

あと思ったのは文体のちぐはぐさ。
全体的に口語体で、セリフのとこは<ちょーいまどき>なのに、それ以外でやたら難しい漢字連発。「痙攣」「朦朧」とか、漢字変換すれば出ちゃうけど違和感ある。
良く言えば多感な少女のアンバランスな魅力と言えなくもないが。文学が信用できないと思ってしまうのはこうゆうとこ。

茶髪でピアスでカラコンでまゆ処理の金原ひとみ氏の外見からして、自伝と誤認されて内容よりも彼女のこれからの生き様に注目が集まるだろう。

アウトサイダーが売りでも今やすっかりシステムに組み入れられて金稼ぎの広告塔になってしまったのは皮肉。はたして今後こんな状態でどう満たされるのか満たされないのか。