Dolls

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HANABI」あたりからすっかり毒が抜けてつまんなくなったと決め付けていたので今まで見ていなかった。

たまたまBSでやってたの見たら意外と面白かった。

西島くんと菅野のエピソードだけ良かったが残りの二つは決定的に繊細さに欠ける。ガサツなイノセンスとでも申しましょうか。

ヤクザの話はホントに食傷気味。松原智恵子はある意味イノセンスだが、あの歳で深みのないキャラなのはどうなんだろう。

フカキョンはもちろん好きだが、あの二の腕の太さを見せつけられては儚さ半減。追っかけ男たちが良かっただけに残念なキャスティング。

近松ワールドとか知らないんですけど、話自体はいつもの北野ぽかったので違和感なく入れた。しかし、撮り方変えたと本人が言ってたように近距離からズームしていく場面がけっこうあったり、普通な画づくりが目立つ。それがすごく北野らしくないというか違和感あった。つまんない。

引きの長回しとかヨコ移動は相変わらずあるんだけど、つまんない2つのエピソードでは普通な撮り方が多かったかも。

全然関係ないけど、寺山修司の「田園に死す」を思い出した。トシばれる。
それから昔NHKでやったドラマ「ユタとふしぎな仲間たち
http://www.nhk.or.jp/archives/13nendo/back111.htm
も思い出した。

日本の原風景をバックにした幻想的な不条理劇ってかんじが似てるのかな。すごいデジャヴ感で、それがちょっと幸せだった。
(☆4つ)