親善試合、オランダ対日本(0−3)

久々に興奮する試合(開始直後は)。
なんと日本がアウェーでオランダと戦っている。しかもジオがキャプテンマークですよ。ファン・ブロンクホルストは、バルサのアジアツアーでマリノスとやった試合を憶えているかなぁ。。
ロッベンファンペルシー、スナイデルが日本の選手とマッチアップなんて夢のようだとワクワクしたんですが、試合を見終わった後はちょっとどんよりした気分になりました。

前半はオランダを追いかけて見てたんですが、なんとも歯切れの悪い試合運び。デーゲームで最初は日差しもありペースを落としていたのかも知れませんが、日本に押されまくり。センターバックで、俊輔と同僚だったらしいローフェンスが初先発。それとボランチのメンデスも珍しい顔。後ろからの球出しがイマイチで、そこを日本のプレスに押されてあたふたしてしまった感もあり。
ファン・マルヴァイク監督は組織的な守備を要求するらしく、ロッベンファン・ペルシまで後ろに下がって守備する姿も。ハードワーカーのカイトに至っては最終ラインを抜けた内田や岡崎あたりを追いかけてるよ・・なんでここにおるん?
とにかくオランダは日本のプレスで後手に回り、攻めても連動する動きがなくてロッベンファン・ペルシを活かせず。
ロッベンは、名前も知らん日本の小僧・内田をナメて直線ドリブルで抜こうとしましたが、さすがに駆けっこだけでは内田は抜かせませんでしたね。
日本は前半は互角以上に戦いましたが、やはりペナルティエリアに近づくとダメダメに。どんな形でもいいいから1点取って欲しかった。
後半は監督に説教されたオランダが目を覚まして、ロッベンに替えたエリアがサイドから攻め込む形に。
さらに、メンデスからデ・ゼーウに替えて中盤が良くなった。
対する日本は、後半頭から入ったオレ様・本田が結果的にブレーキに。俊輔あたりもほぼ名指しで走らない本田を責めることに。
16分にジオのファウルで得たFKに二人が位置取りしたとこは見ものでしたね。あそこでキッカーを決めるやりとりで何を話していたのか。本田のキックを見たかったけど、俊輔が蹴ったこと自体に、すでに亀裂が起こっていたのでは?
22分、ジオのボール奪取から左サイドでエリアが持ち込んでシュート。そしてセットプレーからファン・ペルシの先制点へ。この一連のプレー中、日本の右サイドは手薄でフリーのオランダ選手が何人も。このとき本田がどっちのサイドにいたかは憶えていませんが。
先制されたショックもあって日本は運動量がガクッと落ちました。
テレビでは内田がバテバテだから代えろと言い出すし。直後にスナイデルのゴール。人はついてたのにあそこから入れちゃうのはさすがです。
その後はさらにオランダがイケイケで日本はジリ貧。また左のエリアからのセンタリングでフンテラールのゴールへ。本田だけでなくボランチもフォローができずにウッチーが孤立してしまったようです。
なぜ選手交代を追加しなかったのかは未だナゾですが、とにかく90分は持ちません。本番までに90分プレスが間に合うとも思えません。
ただ、やはり日本は前半のようなプレス+ゴール前でのクリエイティビティを磨くしかないのでは?とも思います。
本田は地元でいいとこ見せようと、ことさら得点にこだわったのが裏目に出たんだと思います。この前の代表戦の方がまだ走って守備してたようにも見えたんですが・・。オランダにはオレ様サッカーは通用しなかった。これで岡田監督の構想からもれるのではもったいない。
日本の守備の崩壊は劇的でしたが、自分的にはそれよりもゴール前で相手を崩せないことの方が深刻に思えました。守備は走れる選手で固めればマシにはなるし、先制されたからガクンと落ちたので、逆に日本が先制してればもっと走れたはず。オランダから1点も取れなかった方が悔しいです。
肝心のジオですが、ほとんど守備ばかりでボールが来ても後ろに戻してばかり。ガッカリしました。右のファン・デル・ヴィールは何度もオーバーラップしたのに。バルサではパスを散らしてゲームメイクもできたのに。一人で打開するタイプじゃないからメンデスと合わなかったのだと思いたい。たぶん、岡崎や玉田がウロチョロするのでキャプテンとして危機管理に重きをおいたと思いたい。
それでもキャプテンらしく、もっと周りにゲキを飛ばして欲しかった。今のオランダには精神的なリーダーが不在。
それを担うはずのデ・ヨングスナイデルと中盤のキーマンが逆にレッドカードまがいのプレー。伝統の精神面での弱さが露呈されてしまった。
組織的な守備から入るスタイルがほぼ浸透して、以前のような大崩れの心配はなくなったみたいですが、ウインガーの位置取りが低くなり、カウンターの時に走りこむ人数が増えたなど、以前のオランダとは違うサッカーになってますね。より負けないサッカーを志向してると思いますが、ブラジル相手にもポゼッションするオランダが好きだっただけにちょっと残念。
前半はピリッとしないオランダと、結局点を取れない日本にイライラし、後半はオランダ国民をビビらすことができなかった本田と岡田ジャパンにガッカリした試合でした。なんだかなぁ・・・。