CQ
良かった〜。キッチュな60年代ファッションもいいのだが、とにかくジェレミー・デイビス。フィルムの中の女性に惹かれていってしまうというシチュエーションもいいし、彼の繊細な表情のアップだけで十分お腹いっぱい。いつもおどおどした神経症ぽい役が多い印象だけど、今回はか細いながらも立派な主役。ちょっとThe Dream AcademyのNick Laird-Clowesを思い出しちゃってなんともいえない切なさがしみじみと湧き上がってきちゃったりする。
相手役のアンジェラ・リンドバルも二人が出会うシーンの表情がとても良かった。劇中劇では濃いキリリメイクなのでダイアン・レインかミラジョボかというハッキリ顔だが、数カット、ノーメイク風のシーンがあって、そこではシャネルとかの広告で見られるようなキュートなそばかす顔で思いっきり魅力的。
あと、売れっ子監督役で「SPUN」のジェイソン・シュワルツマンがまったく違う役づくり。今調べたらこいつ「シモーヌ」にも出てたんだ。どんな役だったっけ?
映画がどう仕上がるか、劇中劇も含めてのストーリー展開も面白いが、僕にとってはジェレミー・デイビスの、フィルムの中の自分探しの旅がすべて。結果的にはセンシティブなふりして、長いつきあいの女を捨てて新しい若いネーチャンに乗り換えてるんですよ。なんて素晴らしい話なんだろう。(☆4つ)
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